あなたをなにかにたとえるとしたら、夏の一日でしょうか?

だがあなたはもっと美しく、もっと穏やかです。

手荒な風が五月の蕾を揺さぶったりして

夏のいのちはあまりに短くはかないのです。

ときには太陽の眼差しが熱すぎることもある、

ときにはその黄金の顔に雲がかかることもある、

そして偶然、あるいは自然のなりゆきによって、

美しいものはすべてその美しさを奪われていくのです。

だがあなたの永遠の夏は色あせることもなく、

あなたに宿る美しさは失われることもなく、

死神に「死の影を歩む」と言われることもないでしょう、

あなたが永遠の詩の中で「時」と合体しさえすれば。

人々が息をするかぎり、その目が見うるかぎり、

この詩は生きてあなたにいのちを与え続けるでしょう。






         「ソネット 18」 シェークスピア 作 小田島雄志 訳     
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41 42 後記
2005.8/8〜2006..9/13 脱稿
2006.10/4 外伝脱稿

2006.10/23 あとがき脱稿

  <完結>
2015.7/16〜
外伝 「ピーピング・メアリ嬢のため息」
掲載



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